紀伊國屋じんぶん大賞2016受賞!
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ふとした目線の先、何気ない風景、
偶然重なった知らない人
理由はない。ただただ、そこにいる。
ページをめくると一緒に訪れる、
岸さんの写真がまたいい。
何度も読み返してしまう。
◆「この本は何も教えてはくれない。
ただ深く豊かに惑うだけだ。
そしてずっと、黙ってそばにいてくれる。
小石や犬のように。
私はこの本を必要としている。」
一生に一度はこういう本を書いてみたいと感じるような書でした。
ランダムに何度でも読み返す本となりそうです。
――星野智幸さん
どんな人でもいろいろな「語り」をその内側に持っていて、
その平凡さや普通さ、その「何事もなさ」に触れるだけで、
胸をかきむしられるような気持ちになる。梅田の繁華街で
すれちがう厖大な数の人びとが、それぞれに「何事もない、普通の」
物語を生きている。
* * *
小石も、ブログも、犬の死も、すぐに私の解釈や理解をすり抜けてしまう。
それらはただそこにある。[…]社会学者としては失格かもしれないが、
いつかそうした「分析できないもの」ばかりを集めた本を書きたいと思っていた。(本文より)
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イントロダクション──分析されざるものたち
人生は、断片的なものが集まってできている
誰にも隠されていないが、誰の目にも触れない
土偶と植木鉢
物語の外から
路上のカーネギーホール
出ていくことと帰ること
笑いと自由
手のひらのスイッチ
他人の手
ユッカに流れる時間
夜行バスの電話
普通であることへの意志
祝祭とためらい
自分を差し出す
海の向こうから
時計を捨て、犬と約束する
物語の欠片
あとがき
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岸政彦(きし・まさひこ)
1967年生まれ。社会学者。大阪市立大学大学院文学研究科単位取得退学。博士(文学)。立命館大学大学院先端総合学術研究科教授。研究テーマは沖縄、生活史。
著書に『同化と他者化│戦後沖縄の本土就職者たち』(ナカニシヤ出版、2013年)、『街の人生』(勁草書房、2014年)、『ビニール傘』(新潮社、2017年)など。
ブログ http://sociologbook.net/
Twitter https://twitter.com/sociologbook
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書 名:断片的なものの社会学
著 者:岸政彦
造 本:判型:四六判正寸鈴木成一デザイン室/ソフトカバー/本文244頁
発 行:2015年5月30日
定 価:1,560(本体価格・税別)
出 版:朝日出版社
ISBN:978-4255008516
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